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上高地図鑑

Kamikochi Flowers Book

北アルプス山麓の上高地に咲く花は華やかで可憐です・上高地花図鑑を片手に上高地散策を楽しみましょう

更新2024.3.05

 長野県松本市にある上高地は、北アルプスの山麓の梓川河畔に広がる世界的に知られた景勝地です。上高地は亜寒帯にあり、冬は氷雪に閉ざされた地域です。初夏から秋にかけて上高地では、山の花や高山植物が一斉に開花します。短い夏に花開く上高地の花々は、華やかで可憐です。上高地に咲く花と植物を写真と花観察地図、上高地花情報で案内いたします。皆様も上高地花図鑑を片手に、上高地散策を楽しみましょう。

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クレマチス花写真

草牡丹クサボタン

 初秋に上高地にある河童橋近く(標高約1500m)を花散歩していると、梓川河畔にクサボタンClematis stansの薄紫色のかわいらしい花が岳沢カール(氷河地形)を背景に咲いていました。キンポウゲ科センニンソウ属クサボタン(草牡丹Kusabotan Clematis stans 他)は日本が原産の双子葉、多年性、植物です。クサボタンはセンニンソウ属には珍しく、直立して約1m程の高さに育ちます。

ハンゴンソウ花画像

反魂草ハンゴンソウ

 夏に上高地ウエストン碑近く(標高約1500m)を花散歩していると、黄色のハンゴンソウの花がシラカンバの木を背景に咲いていました。キク科キオン属ハンゴンソウ(反魂草Senecio cannabifolius)は日本や東アジアが原産の双子葉、多年生、草本です。ハンゴンソウは日本では北海道、本州の高原に分布します。ハンゴンソウは高原の水辺や湿地で高さ2m程に成長し、春から初夏に3〜7の切れ込みのある葉を茂らせます。ハンゴンソウは夏に花茎を伸ばし、直径2cm程の黄色い頭状花を散房状に多数咲かせます。ハンゴンソウの花はキク科特有の頭状花で、舌状花は5〜7です。ハンゴンソウの花は周辺部の黄色い雌性の舌状花(5〜7)と中心部の黄色い両性の筒状花からなります。

トリカブト花写真

鳥兜トリカブト

 夏に上高地梓川に架かる河童橋付近(標高約1500m)を花散歩していると、トリカブト(ヤチトリカブト)の花が河童橋を背景に咲いていました。キンポウゲ科トリカブト属(鳥兜Monkushood Aconitum)は日本などユーラシア大陸が原産の双子葉、多年生、草本です。トリカブト属の植物は、世界中で250種以上が知られています。トリカブトは、主に種子、根塊で増えます。トリカブトは毒草として有名ですが、青紫色の花は美しく、レイジンソウ(伶人草)と呼ばれている種類もあります。トリカブトは冬を根塊で過ごし、春から初夏に茎を直立させ、互生の切れ込みのある葉を茂らせます。トリカブトは夏に茎先、葉脇に青紫色の烏帽子に似た花を咲かせます。トリカブトの花はキンポウゲ科特有の花で、青紫色(青色、紫色)の花でがく片5、花弁2、雄蕊多数、雌蕊3〜5です。トリカブトは花期後、実を付けます。

ヤマホタルブクロ花画像

山蛍袋ヤマホタルブクロ

 夏に上高地梓川畔(標高約1500m)を花散歩していると、ヤマホタルブクロの花が梓川の清流を背景に咲いていました。キキョウ科ホタルブクロ属ヤマホタルブクロ(山蛍袋Campanula punctata var. hondoensis)は日本の高原地帯が原産の双子葉、多年生、草本です。ヤマホタルブクロは冬を宿根で過ごし、初夏に互生の毛におおわれた葉を茂らせ、夏に花茎を伸ばし、釣り鐘状の下向きに咲く花を次々に咲かせます。ヤマホタルブクロの花色は紫色、白色などで、ホタルブクロの高山型変種です。ヤマホタルブクロの花は、キキョウ科特有の花でがく片5、花弁筒状5裂、雌蕊3裂、雄蕊5です。夏の山道に咲くヤマホタルブクロのかわいらしい花は夏の高原の花散歩の楽しみです。

バイカモ花画像

梅花藻バイカモ

 夏に上高地のウエストン碑近くを花散歩していると、湧き水の流れにバイカモの白色の花が咲いていました。キンポウゲ科キンポウゲ属バイカモ(梅花藻Japanese water crowfoot Ranunculus nipponicus他)は日本が原産の双子葉、多年草、沈水植物です。バイカモは流れのある比較的低温の清流を好む植物で、流水中で2m程の長さに伸びます。バイカモの葉身は細かく裂け、糸状の裂片となっています。バイカモの花は、キンポウゲ科特有の花で花期に水面から花茎を3〜5p程伸ばし、白色で中心部が黄色の花を咲かせます。バイカモの花はがく片5、花弁5、雌蕊多数(多心皮)、雄蕊多数です。バイカモと同属のRanunculus aquatilisはバイカモによく似ていて、ヨーロッパ、北アメリカ、アフリカに広く分布しています。バイカモをバイカモ花写真、バイカモ花観察地図、バイカモ花情報でお楽しみ下さい。

シラカンバ画像

白樺シラカンバ

 夏に上高地梓川河畔を花散歩していると、穂高連峰を背景にシラカンバの木が並んで生えていました。カバノキ科カバノキ属シラカンバ(白樺Japanese white birch Betula platyphylla)は日本などアジアの北東部が原産の双子葉、高木、落葉広葉樹です。シラカンバは成長すると高さ30m程の大木になります。シラカンバは春先に互生の葉が芽吹く春に、雌雄同株の雄花と雌花を付けます。シラカンバの雄花(黄褐色)は長枝の先から尾状に数個垂れ下がり、雌花(緑色)は短枝に4 cmほどの細長い棒状の花穂を1個つけます。シラカンバは花期後秋に実(堅果)ができ、薄い翼を持った種子が多数できます。シラカンバは秋に赤茶色に紅葉し、初冬に落葉します。シラカンバは甘味料(キシリトール)、化粧品、飲料、生薬など様々に利用されています。シラカンバをシラカンバ写真、シラカンバ観察地図、シラカンバ情報でお楽しみ下さい。

ミヤマアキノキリンソウ花画像

深山秋麒麟草ミヤマアキノキリンソウ

 ク科アキノキリンソウ属ミヤマアキノキリンソウ(深山秋麒麟草Woundwort Solidago vigaurea ver. leiocarpa)は日本、北アジア原産の双子葉、多年生、草本です。ミヤマアキノキリンソウの花色は黄色で、散房状です。ミヤマアキノキリンソウの花はキク科特有の周辺部の舌状花と中心部の筒状花からなります。ミヤマアキノキリンソウは秋に種子を付けます。ミヤマアキノキリンソウの黄色く明るい花は秋の高山を華やかに飾ります。

クルマユリ花画像

車百合クルマユリ

 夏に上高地ウエストン碑近く(標高約1500m)を花散歩していると、オレンジ色の可愛らしいクルマユリの花が咲いていました。ユリ科ユリ属クルマユリ(車百合Wheel Lily Lilium medeoloides)は日本など東アジア寒冷地が原産の単子葉、多年生、草本です。クルマユリは冬を鱗茎で過ごし、初夏に輪生の葉を付け、夏に高さ30cm〜100cm程の花茎を伸ばし花茎の上部に数個の花被片が反り返った紅色、オレンジ色の花を咲かせます。クルマユリの花はユリ科特有の筒状花で、花被片6、雌蕊1、雄蕊6です。夏山の草原を明るく飾るクルマユリの花は、高山植物の女王的存在です。高山の草原に咲く可愛らしいクルマユリは、夏山散歩の楽しみです。

ゴゼンタチバナ実画像

御前橘ゴゼンタチバナ

 夏の終わりに上高地明神池(標高約1500m)を歩いていると、ゴゼンタチバナの可愛らしい実が稔っていました。ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ(御前橘Canadian bunchberry Cornus canadensis)は日本などアジア、北アメリカ北部が原産の高さ10cm〜20cm程の双子葉、多年生、草本です。ゴゼンタチバナは冬を地下茎で過ごし、初夏に輪生に見える4〜6枚の葉を付け、夏に頭状花序の白い花を咲かせます。ゴゼンタチバナの花はミズキ科特有の花で、外側の4枚の花弁に見える総苞片の中に数十個の小さな花(花弁4、雌蕊1、雄蕊4)を付けます。ゴゼンタチバナは花期後赤色の可愛らしい実(核果)を付けます。ゴゼンタチバナをゴゼンタチバナ花実写真、ゴゼンタチバナ花実観察地図、ゴゼンタチバナ花実情報でお楽しみ下さい。

ハンゴンソウ花画像

梓川河童橋花散歩

 長野県松本市にある河童橋は北アルプスの山麓、清流梓川に架かる釣り橋です。河童橋のある上高地は標高1500mの高原にあり、河童橋からの穂高連峰の眺めは素晴らしいです。また北アルプス山麓にある河童橋周辺を花散歩すると、高山植物や山の花、野生生物に出会うことができます。上高地河童橋周辺の植物と花、野生生物を写真と交通アクセス地図、河童橋周辺に咲く花で案内します。

《上高地花図鑑案内・上高地の花情報》

植物名 上高地の花 漢字 上高地花 英語 Flower of Kamikochi 
気候 亜寒帯、高原、高山
気温 −30℃〜20℃
特性 気温が低く、湿度は小さい。冬は氷雪に閉ざされる。夏は短い。
花期 初夏、夏、初秋
花色 青色花:イワギキョウ、キキョウ、トリカブト、チシマギキョウ、クガイソウ、他
赤色花:タチアオイ、コマクサ、シモツケ、ヤナギラン、ザクロ、スイレン、他
白色花:ゴゼンタチバナ、イワツメクサ、トウヤクリンドウ、ゴマナ、ヤマハハコ、他
黄色花:ウサギギク、ハンゴンソウ、アキノキリンソウ、ニッコウキスゲ、他
紫色花:ウツボグサ、ヨツバシオガマ、カライトソウ、ワレモコウ、マツムシソウ、他
オレンジ色花:クルマユリ、コオニユリ、ヒャクニチソウ、ダリア、ヤマブキ、他
特徴 花が大きく、花色が鮮やかなものが多い
観察地 河童橋、ウエストン碑、小梨平、明神池、徳澤、田代池、岳沢、他
特徴 固有種が多く、高原の花、高山植物などが観察できる。
利用 食用、鑑賞用、庭園、生薬、薬草、医薬品、創薬、バイオエネルギー、他
科名 キク科、マメ科、バラ科、ツツジ科、アヤメ科、キンポウゲ科、ユリ科、他

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クガイソウ花画像

九蓋草クガイソウ

 夏の終わりに標高1500mの上高地を花散歩していると、クガイソウの花が咲いていました。オオバコ科クガイソウ属クガイソウ(九蓋草Herb Weiling Ascitesgrass Veronicastrum sibiricum)は日本など東アジア北部が原産の双子葉、多年生、草本です。クガイソウは穂状の総状花序の花が美しく成長すると80〜150cmになります。クガイソウは冬はひげ根に覆われた根茎で過ごし、初夏から夏に円形の直立する茎を伸ばし、4〜8枚の輪生の葉を茂らせます。クガイソウは夏から秋に長さ10〜25cm程の円錐状の総状花序の薄紫色、白色の花を多数開花させます。クガイソウの花はクガイソウ属特有の花で、花冠は筒状で先が4裂し、雄蕊は2本です。クガイソウは花期後刮ハを付けます。クガイソウの涼しげな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

タムラソウ花画像

田村草タムラソウ

 初秋に上高地田代湿原(標高約1500m)を花散歩していると、紫色のタムラソウの花と蝶が観察できました。キク科タムラソウ属タムラソウ(田村草Plumeless saw-wort Serratula coronata 他)は日本などユーラシア大陸が原産の双子葉、多年生、草本です。タムラソウは成長すると70〜150cm程で、紫色のアザミに似た棘の無い花を咲かせます。タムラソウは主に種子で増えます。タムラソウの茎は直立し、葉は羽状で全裂しています。タムラソウは夏の終わりから秋に花茎を伸ばし、花茎の先にアザミの花に似た頭状花序の花を咲かせます。タムラソウの花は赤紫色で、キク科特有の頭状花序の花で筒状花のみでできています。タムラソウは花期後実(痩果)を付けます。タムラソウは秋の高原の花で薬草、漢方薬としても利用されます。タムラソウの赤紫色の優しげな花は、秋の高原の花散歩の楽しみです。

コケモモ実画像

苔桃コケモモ

 ツツジ科スノキ属コケモモ(苔桃Cowberry Vaccinium vitis-idaea 他)は、日本など北半球の高原が原産の双子葉、常緑、広葉樹、小低木です。コケモモの花はツツジ科特有の花でがく片4、内花被片釣鐘状先端4裂、雌蕊1、雄蕊8です。コケモモの花は白色(薄紅色)で釣鐘状で可愛らしいです。コケモモは花期後赤色の球形の実を付けます。コケモモの実は栄養やビタミンが豊富で、世界中でジャムなどに利用されています。またコケモモは薬用、漢方、生薬としても利用されています。コケモモをコケモモ花実写真、コケモモ花実観察地図、コケモモ花実情報でお楽しみ下さい。

タカネマツムシソウ花画像

松虫草マツムシソウ

 マツムシソウ科マツムシソウ属マツムシソウ(松虫草Japanese Scabiosa Scabiosa japonica 他)は日本が原産の双子葉、一年生(多年生)、草本です。マツムシソウは成長すると10〜80cm程で、紫色のキクに似た頭状花序の花を付けます。マツムシソウは主に種子で増え、夏に直線状に茎を伸ばし、対生で羽状の葉を茂らせます。マツムシソウは夏から秋に紫色の頭状花序の花を付けます。マツムシソウの花はキク科に似た頭状花序の花で、総苞片葉状で、花弁筒状5裂、雌蕊長、雄蕊2〜4です。マツムシソウは花期後実(痩果)を付けます。マツムシソウは園芸、観賞用、薬草、生薬としても利用されます。マツムシソウの涼しげな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

ヤマハハコ花画像

山母子ヤマハハコ

 夏に信州長野上高地梓川畔(標高約1500m)を花散歩していると、ヤマハハコの花が梓川の清流を背景に咲いていました。キク科ヤマハハコ属ヤマハハコ(山母子 Pearly Everlasting Anaphalis margaritacea)は日本などユーラシア、北アメリカが原産の双子葉、多年生、草本です。ヤマハハコの茎は白い綿毛で覆われ、白いヴェールを被ったような白く美しい植物です。ヤマハハコは日当たりの良い山地の草原や水辺に生え、初夏から夏に白い綿毛に覆われた茎に披針形の葉を互生に付け、夏に白い総苞片に覆われた黄色い頭花(管状花)を散房状に付けます。ヤマハハコの花はキク科特有の花で、管状花(筒状花)だけからできています。ヤマハハコの白く真珠のように輝く花は、世界中で愛されています。ヤマハハコの白く可愛いらしい花は、夏の花散歩の楽しみです。

シモツケソウ花写真

下野草シモツケソウ

 バラ科シモツケソウ属シモツケソウ(下野草Japanese meadowsweet Filipendula multijuga)は日本の高原が原産の高さ20cm〜1m程の双子葉、多年生、草本です。シモツケソウは主に種子で増え、初夏に対生、5裂した羽状複葉の鋸葉のある葉を付け、夏から秋に枝先に多数の花を散房花序に付けます。シモツケソウの花はバラ科特有の花で、直径4〜5o程度の小さなもので、雄蕊が長いのが特徴です。シモツケソウの花はがく片4〜5、花弁3〜5、雄蕊多数です。シモツケソウの可愛らしい花は夏から秋の山野を美しく飾ります。シモツケソウをシモツケソウ花写真、シモツケソウ花観察地図、シモツケソウ花情報でお楽しみ下さい。

ナナカマド実画像

七竈ナナカマド

 バラ科ナナカマド属ナナカマド(七竈Japanese Rowan Sorbus commixta)は日本サハリンなど東アジアの寒冷地原産の双子葉、落葉、高木です。ナナカマドは寒冷な環境を好み、秋に赤色の美しい実を付け葉が赤く紅葉するのが特徴です。ナナカマドは成長すると樹高10m近くなります。ナナカマドは初夏に、奇数羽状複葉を枝先に付け、枝先に散房状の白い花を多数咲かせます。ナナカマドの花はバラ科特有の花でガク片5枚、花弁5枚、雌蕊は複数が融合、柱頭は3〜5裂、雄蕊20です。ナナカマドは秋に赤い実を稔らせ葉は赤く紅葉します。ナナカマドの実と紅葉は美しく、世界中から愛されています。

ツリガネニンジン花画像

釣鐘人参ツリガネニンジン

 夏の終わりに標高1500mの上高地河童橋近くを花散歩していると、ツリガネニンジンの花が咲いていました。キキョウ科ツリガネニンジン属ツリガネニンジン(釣鐘人参Japanese lady bell Adenophora triphylla 他)は日本など東アジア原産の双子葉、多年生、草本です。ツリガネニンジンは成長すると50〜150cm程で紫色の筒状(釣鐘)の花を付けます。ツリガネニンジンは主に種子で増え、初夏から夏に直線状に茎を伸ばし、輪生の葉(3〜6)を茂らせます。ツリガネニンジンは夏から秋に紫色の釣鐘状の花を輪生に付けます。ツリガネニンジンの花はキキョウ科特有の筒状の合弁花で、がく片5裂、花弁筒状5裂、雌蕊長く先端3裂です。ツリガネニンジンは花期後実(さく果)を付けます。ツリガネニンジンは食用、薬草、生薬、中医薬としても利用されます。ツリガネニンジンの釣鐘状の涼しげな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

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ススキ花画像

ススキ

 初秋に上高地梓川畔(標高約1500m)を花散歩していると、ススキの穂が梓川の清流を背景に観察できました。ススキはイネ科、ススキ属の植物で、夏から秋に花茎を伸ばし20〜30cmほどの赤紫色の花穂の花(尾花)を咲かせます。ススキは花が咲いた後、白い毛の生えた種子(枯れ尾花)をつけます。ススキの花と種子は万葉の時代から、たくさんの詩に読まれています。ススキは秋の七草にも選ばれていています。ススキの秋風に揺れる様子が、古くから好まれています。ススキの花を写真、ススキの花観察地図、ススキの花情報でお楽しみ下さい。

ヤマオダマキ花画像

山苧環ヤマオダマキ

 夏に上高地河童橋近く(標高約1500m)を花散歩していると、ヤマオダマキの花が咲いていました。キンポウゲ科オダマキ属ヤマオダマキ(山苧環 Columbine Aquilegia buergeriana 他)は日本が原産の双子葉、多年生、草本です。ヤマオダマキは成長すると30〜70cm程で黄色(紫色)の透明感のある花を付けます。ヤマオダマキは冬根茎で過ごし、初夏から夏に茎を伸ばし、2回3出複葉の葉を茂らせます。ヤマオダマキは夏から秋に黄色の花を付けます。ヤマオダマキの花はキンポウゲ科特有の花で、がく片5、花弁5、心皮5、雄蕊多数でできています。ヤマオダマキは花期後5室の袋果を付けます。ヤマオダマキは観賞用としても利用されます。ヤマオダマキの透明感のある爽やかな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

ニッコウキスゲ花画像

日光黄萱ニッコウキスゲ

 ユリ科ワスレグサ属ニッコウキスゲ(日光黄萱Nikkokisuge Hemerocallis esculenta)は日本など東アジアが原産の単子葉、多年生、草本です。ニッコウキスゲはゼンテイカとも呼ばれ高原に夏を告げる花として親しまれています。ニッコウキスゲは主に株分け、種子で増えます。ニッコウキスゲは地下茎(根茎)で冬を過ごし、初夏に細長い根出葉を叢生し、線状の細長い葉を2列に並んで付けます。夏に葉心から1本の花茎(高さ60〜80cm)を直立し、上部は2分岐し各先端に3〜4個の黄色(黄橙色)の花を総状に付けます。ニッコウキスゲの花はユリ科特有の花で、ラッパ状(筒状で先端は開き6裂)です。ニッコウキスゲの花は花被片6、雄蕊6、雌蕊1、子房3室です。ニッコウキスゲは花期後、さく果を付けます。

ノリウツギ花画像

糊空木ノリウツギ

 初秋に上高地田代湿原(標高約1500m)を花散歩していると、ノリウツギの白色の花が湿原を背景に観察できました。アジサイ科アジサイ属ノリウツギ(糊空木Hydrangea paniculata他)は東アジア原産の双子葉、落葉、低木です。ノリウツギは成長すると高さ2m〜5mになります。ノリウツギは春から初夏に卵形、楕円形の対生の葉を茂らせ、夏に枝先に白色の円錐状の両性花と装飾花を付けます。ノリウツギの花は白色で、両性花は花弁が5で雌蕊3裂、雄蕊10です。ノリウツギの装飾花はがく片4〜5、花弁4〜5です。ノリウツギはシーボルトが日本など東アジア固有の植物として紹介しました。ノリウツギの花は涼しげで、夏の高原の花散歩に最適な花です。

ウツボグサ花画像

靫草ウツボグサ

 夏に信州長野上高地梓川畔(標高約1500m)を花散歩していると、紫色のウツボグサの花が梓川の清流を背景に咲いていました。シソ科ウツボグサ属ウツボグサ(靫草、空穂草Heal-all Prunella vulgaris 他)は日本など北半球が原産の双子葉、多年生、草本です。ウツボグサは成長すると20〜30cm程で紫色の穂状の花を付けます。ウツボグサは主に種子で増え、初夏から夏に匍匐茎を伸ばし、対生の葉を茂らせます。ウツボグサは夏から秋に紫色の穂状の花を付けます。ウツボグサの花はシソ科特有の花で、がく片2裂、花弁筒状5裂(上唇2が合着、下唇3裂)、雄蕊4でできています。ウツボグサは花期後実を付けます。ウツボグサは薬草、生薬、中医薬としても利用されます。ウツボグサの穂状のユニークな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

ゴマナ花画像

胡麻菜ゴマナ

 夏に上高地梓川河畔(標高約1500m)を花散歩していると、ゴマナの花が梓川の清流を背景に咲いていました。キク科シオン属ゴマナ(胡麻菜Aster glehnii var. hondoensis他)は日本など東アジア北部、高原が原産の双子葉、多年生、草本です。ゴマナは白色の頭状花序の花を散房状に付け100〜150cmになります。ゴマナは冬は横に広がる根茎で過ごし、初夏から夏に茎を伸ばし、互生長楕円形のざらつく葉を茂らせます。ゴマナは夏から秋に白色の頭状花序の花を散房状に付けます。ゴマナの花はキク科特有の花で、白色の舌状花と黄色い管状花でできています。ゴマナは花期後痩果を付けます。ゴマナは食用、としても利用されます。ゴマナの素朴で爽やかな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

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ノコンギク花画像

野紺菊ノコンギク

 初秋に上高地梓川畔(標高約1500m)を花散歩していると、ノコンギクの花が梓川の清流を背景に咲いていました。キク科シオン属ノコンギク(野紺菊Aster microcephalus ver. ovatus)は日本原産の双子葉、多年生、草本です。ノコンギクは野辺や山麓に自生する植物で、秋に紫色、薄紫色、白色の美しい散房状の頭状花多数を次々に咲かせるのが特徴です。ノコンギクの花はキク科特有の花で周辺部の薄紫色の舌状花と中心部の黄色い管状花から成ります。ノコンギクは秋に痩果を付けますが先端に冠毛があるのが特徴です。ノコンギクの薄紫色の花は美しく、秋の山麓や野辺を飾ります。ノコンギクをノコンギク花写真、ノコンギク花観察地図、ノコンギク花情報でお楽しみ下さい。

ノコギリソウ花写真

鋸草ノコギリソウ

 夏に上高地ウエストン碑(標高約1500m)を花散歩していると、白色のノコギリソウがアルプスの山を背景に咲いていました。キク科ノコギリソウ属ノコギリソウ(鋸草Chinese yarrow Achillea alpina)は日本などユーラシア、北アメリカ大陸が原産の双子葉、多年生、草本です。ノコギリソウは、高地や寒冷地に生育するキク科の植物で、主に種子、宿根で増えます。ノコギリソウは世界中で、薬草や漢方薬として利用されています。ノコギリソウは宿根で冬を過ごし、鋸歯のある葉を茂らせ夏に高さ50〜100cm程の花茎を伸ばします。ノコギリソウは夏に花茎の先に散房状の頭花(白色、薄紅、赤色)を付けます。ノコギリソウの花はキク科特有の花で、舌状花と管状花で出来ています。ノコギリソウは花期後、痩果を付けます。

ワレモコウ花

吾亦紅ワレモコウ

 バラ科ワレモコウ属ワレモコウ(吾亦紅Great Burnet Sanguisorba officinalis)はユーラシア大陸の寒冷地原産の双子葉、多年生、草本です。ワレモコウは寒冷な高原を好み、秋に赤紫色の穂状の花を咲かせるのが特徴です。ワレモコウは初夏から夏に地下茎から互生の羽状複葉の根生葉を茂らせ、夏〜秋に1m程の花茎を伸ばし花茎の先に円形、長円形の赤紫色の穂状の花を咲かせます。ワレモコウの花はがく片4、花弁は無く、花柱細長、雄蕊4です。ワレモコウの花はガーネットのような美しさで、世界中から愛されています。

ヨツバヒヨドリ花画像

四葉鵯ヨツバヒヨドリ

 初秋に上高地ウエストン碑(標高約1500m)近くを花散歩していると、薄紫色のヨツバヒヨドリの花が咲いていました。キク科ヒヨドリバナ属ヨツバヒヨドリ(四葉鵯Fortune Bogorchid Eupatorium chinense)は日本など東アジアが原産の高さ80cm〜100cm程の双子葉、多年生、草本です。ヨツバヒヨドリは冬を根茎で過ごし、初夏に輪生の4枚(3〜5)程の葉を付け、夏に頭状花序の薄紫色、白色の花を咲かせます。ヨツバヒヨドリの花はヒヨドリバナ属特有の管状花で、散房状に多数付けます。ヨツバヒヨドリの管状花は花弁5裂、雌蕊1、雄蕊5です。ヨツバヒヨドリは薬草、漢方薬としても利用されています。

ヤナギラン花画像

柳蘭ヤナギラン

 初秋に上高地梓川畔(標高約1500m)を花散歩していると、ヤナギランの花がアルプスの峰々を背景に咲いていました。夏から秋の高原に揺れるヤナギランの花は山高原散歩の楽しみです。アカバナ科ヤナギランは北アメリカ、ヨーロッパ、アジアに広く分布する植物です。日本ではヤナギランは北海道、本州の亜高山帯から山地に分布します。夏の高原に涼しげに揺れるヤナギランの赤(薄紫)色の上品な花は人気が高い花です。

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シナノナデシコ花画像

山岳歴史ウエストン碑花散歩

 アルプスは素晴らしい山々が連なる、日本を代表する山脈です。アルプスを世界に紹介したのはWalter Weston(ウォルター・ウエストン)です。Walter Westonは日本アルプスを世界一の山々と称え、紹介しました。毎年6月の第1日曜日に行われる、ウエストン祭には多くの人が訪れます。ウエストン碑と周辺の植物の写真、地図、交通アクセスを用意しました。活用下さい。

ヤナギラン花画像

梓川上高地植物と花

 長野県松本市にある上高地は、北アルプスの山麓にある高原地帯です。上高地は標高1500mの高原にあり、穂高連峰や霞沢岳、焼岳の眺めは素晴らしいです。また北アルプス山麓の上高地を花散歩すると、高山植物や山の花、湿原の植物、野生生物に出会うことができます。上高地周辺の植物と花を写真と交通アクセス地図、上高地周辺に咲く花情報で案内します。

イワギキョウ花画像

華やか高山植物図鑑

 日本の高山地帯は自然が厳しいですが、短い夏に咲く高山植物の花は美しくけなげです。美しい日本列島の高山帯に咲く花や植物の植物図鑑をご覧ください。高山帯で普段見ることのできない高山植物や、美しい風景に出会えたら幸せですね。それでは、高山植物図鑑を片手に、高山植物花散歩に出かけましょう。

明神池画像

上高地明神池花散歩

 上高地にある明神池は、穂高神社奥宮の境内にある池です。明神池は穂高連山の一つ、明神岳の山麓にある静かな池です。明神池湖面には明神岳が映え、明神池湖面にはカモやオシドリが遊びます。上高地バスセンターから明神池への道のりは約4Kmで、徒歩約53分かかります。上高地バスターミナルから穂高神社奥宮明神池周辺への散策は、途中河童橋や穂高連峰を望む爽やかな高原の空気と清流を眺めながらできる、とても気持ちの良いものです。明神池を写真と拝観資料、交通アクセス、地図、天気、バス時刻表、運賃情報で案内します。

ハンゴンソウ花画像

高原散歩田代池花散歩

 長野県松本市上高地にある田代池は、北アルプスの山麓上高地にある湿原の池です。田代池のある上高地は標高1500mの高原にあり、田代池からの穂高連峰や霞沢岳、焼岳の眺めは素晴らしいです。また北アルプス山麓にある田代池周辺を花散歩すると、高山植物や山の花、湿原の植物、野生生物に出会うことができます。上高地田代池周辺の植物と花、野生生物を写真と交通アクセス地図、田代池周辺に咲く花で案内します。

カモ画像

動物上高地の動植物

 北アルプス上高地に絶好のシーズンがやってきました。上高地での散策は山の眺めや動植物にも出逢えるので素晴らしいです。この付近は中部山岳国立公園で手付かずの自然が残っています。上高地のある安曇地区は市町村合併で松本市となりましたが、その豊かな自然は変わっていません。今日は上高地のごく一部ですが、動植物を紹介しましょう。白馬山麓のチョウや安曇野のチョウに負けないほど多くのチョウがいます。

上高地画像

紅葉秋の上高地松本安曇野

 信州は百花繚乱です。高山植物もたのしみな季節です。信州の青い湖なども素晴らしいですね。信州北アルプスの山々と残雪の峰々などは、感動的です。信州の色を楽しみながらの散歩も楽しいです。それでは上高地・松本・安曇野の旅に出かけましょう。今の季節信州は食べ物や温泉も楽しみですね。それでは上高地松本安曇野の旅に出かけましょう。秋の信州は紅葉、実り、食事、温泉が素晴らしいです。

菜の花と千曲川

花色長野信州の花色

 長野信州の花は高原にあるためか、平地に咲く花より色鮮やかで美しく見えます。長野信州に咲く花を、黄色、青色、赤色、白色、紫色、オレンジ色、ピンク色の色別の写真集にしてみました。長野信州の色ごとの花々は、清楚で美しいです。長野信州の色ごとの、四季の花々を写真でお楽しみください。

 上高地花図鑑の写真を、楽しんでもらえたでしょうか?初夏から秋にかけて上高地では、山の花や高山植物が一斉に開花します。短い夏に花開く上高地の花々は、華やかで可憐です。上高地花図鑑の花写真は、すべて現地取材で撮影したものです。1枚でも気に入った上高地花図鑑の花写真があれば、光栄です。上高地花図鑑のページはこれから、充実してゆきますので、楽しみにしてください。上高地花図鑑の写真と地図を片手に、皆様も上高地花散歩を楽しんでください。

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