長野信州の花図鑑
Nagano Shinshu Flowers Book
信州長野に咲く花は可憐で華やかです・長野信州の花図鑑を片手に山歩きを楽しみましょう
更新2025.10.21
長野信州は日本の中心にあり、日本アルプスを擁している地域です。長野信州の植物は多様で、変化に富んでいます。信州の植物は、固有種も多く見られます。また信州の山や高山帯には山の植物や高山植物も多く、山高原の花散歩の楽しみです。長野信州の花を写真と花観察地図、長野信州花情報で案内いたします。
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信濃撫子シナノナデシコ
夏に上高地河童橋近くを花散歩していると、シナノナデシコの薄紫色の花が観察できました。ナデシコ科ナデシコ属シナノナデシコ(信濃撫子Shinano nadesiko Dianthus shinanensis他)は日本の本州中部が原産の双子葉、多年生、草本の植物です。シナノナデシコの花色は紅紫色、ピンク色、薄紫色などです。シナノナデシコの花はナデシコ科特有の花で、苞片2対、がく片5(長筒型5裂)、花弁5、雄蕊10、雌蕊柱頭2裂です。シナノナデシコは花期後長さ3cm程の円柱状の果実ができ、黒色の種子ができます。シナノナデシコをシナノナデシコ花写真、シナノナデシコ花観察地図、シナノナデシコ花情報でお楽しみ下さい。

信濃弟切シナノオトギリ
オトギリソウ属シナノオトギリ(信濃弟切Hypericum kamtschaticum var. senanense )はオトギリソウの亜種で日 本の中部山岳地帯他が原産の多年生、草本です。シナノオトギリは高山や高原の岩場や草地を好み高さ30p程です。シナノオトギリの葉は対生で楕円形〜卵状楕円形、縁に黒点があり、面に少数の小さな明点があります。シナノオトギリは夏に集散花序の3p程の黄色の5弁の花を咲かせます。シナノオトギリの花はオトギリソウ科特有の花でがく片5、花弁5、雌蕊1、雄蕊多数です。シナノオトギリは薬草としても知られている植物です。シナノオトギリを花写真、花観察地図、シナノオトギリ花情報でお楽しみ下さい。

岩桔梗イワギキョウ
夏に乗鞍畳平を花散歩していると、イワギキョウの青色の花が観察できました。キキョウ科ホタルブクロ属イワギキョウ(岩桔梗Alaska Harebell Campanula lasiocarpa 他)は日本やシベリ、アラスカなどの寒冷地が原産の双子葉、多年生、草本です。イワギキョウは成長しても10cm程で、青紫色のホタルブクロに似た花を咲かせます。イワギキョウの花は青紫色で、キキョウ科特有の花で、がく片5、花弁先端5裂、雄蕊5、雌蕊1(先端3裂)です。イワギキョウは花期後実(刮ハ)を付けます。

兎菊ウサギギク
夏に乗鞍畳平を花散歩していると、ウサギギクの可愛らしい花が咲いていました。キク科ウサギギク属ウサギギク(兎菊Arnica unalascensis)は、日本の中部山岳地帯以北の高山帯、亜高山帯に分布する多年生、草本植物です。ウサギギクは高さ15cm〜25cm程で、葉がへら状で兎の耳に似ています。ウサギギクは夏に花茎を伸ばし、3〜4cmほどのキク科特有の頭状花序の黄色い花を1輪咲かせます。ウサギギクの黄色の明るく可愛らしい花は、高山の草原を飾ります。ウサギギクをウサギギク花写真、ウサギギク花観察地図、ウサギギクの花情報でお楽しみ下さい。

燕万年青ツバメオモト
夏に志賀高原を花散歩していると、ツバメオモトの瑠璃色の実が稔っていました。ユリ科ツバメオモト属ツバメオモト(燕万年青 Clintonia udensis)は日本(奈良以北の高原、北海道)、東北アジアの高原の林内が原産のユリ科の単子葉、多年生、草本です。ツバメオモトは冬を根茎で過ごし、春から初夏に大型で厚みのある根生葉(長さ15〜30p)の葉を付け、初夏に10〜15p程の花茎を伸ばし総状花序の花被片が白色の花を咲かせます。ツバメオモト花はユリ科特有の花ですが花被片は離生します。ツバメオモトの花は花被片6、雌蕊1、雄蕊6、子房上位(3室)です。ツバメオモトは花期後青色(瑠璃色、黒青色)の実(液果)を付けます。北国の林の下で咲くツバメオモトの花と実は、可愛らしく涼し気です。ツバメオモトをツバメオモト実写真、ツバメオモト実観察地図、ツバメオモト実情報でお楽しみ下さい。

節黒仙翁フシグロセンノウ花散歩
夏に乗鞍高原を花散歩していると、朱色のフシグロセンノウの花が咲いていました。ナデシコ科センノウ属フシグロセンノウ(節黒仙翁Silene Lychnis miqueliana他)は日本(本州、四国、九州)原産の双子葉、多年生、草本の植物です。フシグロセンノウの花色は赤色、朱色、紅色、などです。フシグロセンノウの花はナデシコ科特有の花で、苞片2対、がく片5(長筒型5裂)、花弁5、雄蕊10、花柱5です。フシグロセンノウは花期後刮ハを付けます。フシグロセンノウは日本の固有種で樹林帯の道端に咲く朱色の花は印象的です。フシグロセンノウをフシグロセンノウ花写真、フシグロセンノウ花観察地図、フシグロセンノウ花情報でお楽しみ下さい。
山蛍袋ヤマホタルブクロ
夏に上高地梓川畔を花散歩していると、ヤマホタルブクロの花が梓川の清流を背景に咲いていました。キキョウ科ホタルブクロ属ヤマホタルブクロ(山蛍袋Campanula punctata var. hondoensis)は日本の高原地帯が原産の双子葉、多年生、草本です。ヤマホタルブクロは冬を宿根で過ごし、初夏に互生の毛におおわれた葉を茂らせ、夏に花茎を伸ばし、釣り鐘状の下向きに咲く花を次々に咲かせます。ヤマホタルブクロの花色は紫色、白色などで、ホタルブクロの高山型変種です。ヤマホタルブクロの花は、キキョウ科特有の花でがく片5、花弁筒状5裂、雌蕊3裂、雄蕊5です。夏の山道に咲くヤマホタルブクロのかわいらしい花は夏の高原の花散歩の楽しみです。

御前橘ゴゼンタチバナ
夏に八ヶ岳から麦草峠に向けて歩いていると、ゴゼンタチバナの可愛らしい花が咲いていました。ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ(御前橘Canadian bunchberry Cornus canadensis)は日本などアジア、北アメリカ北部が原産の高さ10cm〜20cm程の双子葉、多年生、草本です。ゴゼンタチバナは冬を地下茎で過ごし、初夏に輪生に見える4〜6枚の葉を付け、夏に頭状花序の白い花を咲かせます。ゴゼンタチバナの花はミズキ科特有の花で、外側の4枚の花弁に見える総苞片の中に数十個の小さな花(花弁4、雌蕊1、雄蕊4)を付けます。ゴゼンタチバナは花期後赤色の可愛らしい実(核果)を付けます。ゴゼンタチバナをゴゼンタチバナ花実写真、ゴゼンタチバナ花実観察地図、ゴゼンタチバナ花実情報でお楽しみ下さい。
駒草コマクサ
夏に乗鞍富士見岳を歩いていると、コマクサの群落がありました。ケシ科コマクサ属コマクサ(駒草Komakusa Dicentra peregrina)は日本シベリアの高山や寒冷地が原産の双子葉、多年生、草本です。コマクサは初夏から夏に根状茎から羽状複葉の根生葉を茂らせます。コマクサは夏に10〜15cm程の花茎を伸ばし、花茎に総状花序の心臓型の花を次々に付けます。コマクサの花はケシ科特有の花で、がく片2、花弁4、雌蕊1、雄蕊6です。コマクサは花期後黒色の実(刮ハ)を付けます。コマクサをコマクサ花写真、コマクサ花観察地図、コマクサ花情報でお楽しみ下さい。

赤物アカモノ
ツツジ科シラタマノキ属アカモノ(赤物Akamono Gaultheria adenothrix)は日本(北海道、本州、四国、九州)の高原を原産とする双子葉、常緑、低木の植物です。アカモノは高さ10〜30p程で、葉は互生肉厚で縁に鋸歯があります。アカモノの花は初夏にドウダンツツジに似た釣鐘状の白色(薄紅色)の花を下向きに開花します。アカモノの花はツツジ科特有の花で、白色釣鐘状でがく片5、花弁先端5裂、雌蕊1、雄蕊10です。花期後赤色の7〜8o程の偽果を付けます。アカモノの偽果は甘く食用になります。アカモノを写真、アカモノ観察地図、アカモノ情報でお楽しみ下さい。

雄宝香オタカラコウ
夏の終わりに白馬村姫川源流を花散歩していると、黄色のオタカラコウの花が咲いていました。キク科メタカラコウ属オタカラコウ(雄宝香Fischer's ragwort Ligularia fischeri )は、日本、東アジアの山地や高原の湿地に自生する多年生、草本植物です。オタカラコウの葉はフキ(蕗)に似ていて、葉が広く(腎円形)で縁は鋸歯状です。初夏から初秋に1〜2m程の花茎を伸ばし、直径4cm〜5pほどの黄色の頭花を総状に多数咲かせます。オタカラコウの黄色の頭花は舌状花が5〜8個ほどです。オタカラコウの明るい花は、山地の湿地や渓谷を彩ります。オタカラコウ写真、オタカラコウの花観察地図、オタカラコウの花情報でお楽しみ下さい。

初夏に長野県小布施町を花散歩していると、モモの花が見頃でした。バラ科スモモ属モモ(桃Peach Prunus persica)は中国原産の双子葉、落葉小高木です。モモは成長すると高さ4m〜10m程に成長します。モモは春に赤色、白色の花を咲かせます。モモは大きさ2.5cm〜3cm程の花を、枝いっぱいに付けます。モモの花はバラ科特有の花弁5枚が基本で、雌しべ1、雄しべ多数で、八重咲きのものもあります。モモは夏に、大きく美しい果実を付けます。モモの花とモモの実は、世界中から愛され利用されています。モモをモモ花実写真、モモ花実観察地図、モモ花実情報でお楽しみ下さい。

御山竜胆オヤマリンドウ
リンドウ科リンドウ属オヤマリンドウ(御山竜胆Pasture GentianGentiana makinoi)は日本の亜高山帯、高原が原産の双子葉、多年生、草本です。オヤマリンドウの花はリンドウ属特有の花で、蕾は長楕円形で筒状で花は青色、青紫色などです。オヤマリンドウの花は、がく片5、花弁筒状5裂、5星形、雄蕊5、雌蕊1(柱頭2裂)です。オヤマリンドウは花期後、実を付けます。オヤマリンドウをオヤマリンドウ花観察地図、オヤマリンドウ花情報、オヤマリンドウ花写真で案内します。オヤマリンドウの青色の可愛らしい花をお楽しみください。

四葉塩釜ヨツバシオガマ
夏に乗鞍畳平を花散歩していると、紫色のヨツバシオガマの花が見頃でした。シソ目ハマウツボ科シオガマギク属ヨツバシオガマ(四葉塩釜Lousewort Pedicularis japonica)は日本の高山帯が原産の双子葉、多年生、草本です。ヨツバシオガマの花はシソ目特有の唇状の花で、がく片5、花弁5、雄蕊2、雌蕊先端2裂ですが合弁して筒状に見え、がく片5裂、花弁は長唇状で唇状花(上唇2は鳥のくちばし状、下唇3裂)に見えます。ヨツバシオガマは花期後実(刮ハ)を付けます。ヨツバシオガマの薄紫色の花色は美しく、高山の湿地を華やかに飾ります。ヨツバシオガマをヨツバシオガマ花写真、ヨツバシオガマ花観察地図、ヨツバシオガマ花情報でお楽しみ下さい。
唐糸草カライトソウ
夏に白馬八方尾根を歩いていると、カライトソウの花が観察できました。バラ科ワレモコウ属カライトソウ(唐糸草Hakusan Burnet Sanguisorba hakusanensis)は日本朝鮮半島の高山や寒冷地が原産の双子葉、多年生、草本です。カライトソウは初夏から夏に地下茎から互生の羽状複葉の根生葉を茂らせ、夏〜秋に1m程の花茎を伸ばし花茎の先に円形、長円形の赤紫色の穂状の花を咲かせます。カライトソウの花はがく片4、花弁は無く、雌蕊1、雄蕊6〜12で長いのが特徴です。カライトソウをカライトソウ花写真、カライトソウ花観察地図、カライトソウ花情報でお楽しみ下さい。
湖沼散歩白樺湖植物と花
長野県茅野市北山字池の平にある白樺湖は高原リゾートとして人気の場所です。白樺湖は白樺高原の標高1416m地点にある、周囲3.8kuほどの小さな湖です。白樺湖は元々は農業用ため池として造られた人造湖ですが、白樺湖の周りにはたくさんのリゾートホテルや別荘などが立ち並んでいます。白樺湖からの蓼科山の眺めは美しく、夏の避暑や冬季のスキー、スケートなどに人気があります。白樺湖の植物と花を写真と交通アクセス地図、白樺湖に咲く花で案内しましょう。
《長野信州の花図鑑案内・長野信州の花情報・長野信州の花種類》
| 植物名 | 長野信州の花 漢字 長野信州花 英語 Flower of Nagano Shinshu |
| 気候 | 温帯、亜寒帯、高原、高山 |
| 気温 | −20℃〜30℃ |
| 特性 | 気温差が大きく、湿度は小さい |
| 花期 | 春、初夏、夏、秋 |
| 花色 | 青色花:イワギキョウ、キキョウ、トリカブト、チシマギキョウ、クガイソウ、他 赤色花:タチアオイ、コマクサ、シモツケ、ヤナギラン、ザクロ、スイレン、他 白色花:ゴゼンタチバナ、イワツメクサ、トウヤクリンドウ、ゴマナ、ヤマハハコ、他 黄色花:ウサギギク、ハンゴンソウ、アキノキリンソウ、ニッコウキスゲ、他 紫色花:ウツボグサ、ヨツバシオガマ、カライトソウ、ワレモコウ、マツムシソウ、他 オレンジ色花:クルマユリ、コオニユリ、ヒャクニチソウ、ダリア、ヤマブキ、他 |
| 特徴 | ・花が大きく、花色が鮮やかなものが多い ・寒冷な気候に適したものが多い |
| 観察地 | 長野、松本、白馬、乗鞍、志賀高原、北アルプス、八ヶ岳、白樺湖、他 |
| 特徴 | ・3000m級の山岳を擁し高山植物や高原の花が豊富 ・氷河時代の残存種と思われる寒冷地に適した植物が観察される ・古い時代から薬草の研究や栽培が盛んである ・モモ、リンゴ、ブドウなど古い時代の輸入植物を改良し高品質な輸出品としている ・野沢菜、信州リンゴなど特色ある品種を開発し商品化している ・古い時代に海外から輸入された薬草などを高度医薬品として開発利用している。 ・固有種の他、牧畜の牧草輸入のため帰化植物が多い ・創薬、バイオエネルギー、醸造、森林利用などの研究開発が急務である。 ・植物や花、自然環境が地域の価値を高めることを理解している人が多い |
| 利用 | 食用、鑑賞用、庭園、生薬、薬草、医薬品、染色、創薬、バイオエネルギー、他 |
| 科名 | キク科、マメ科、バラ科、ツツジ科、アヤメ科、キンポウゲ科、ユリ科、アブラナ科他 |
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深山秋麒麟草ミヤマアキノキリンソウ
夏に白馬村八方池を目指して、八方尾根を歩いていると、ミヤマアキノキリンソウの花が咲きだしていました。キク科アキノキリンソウ属ミヤマアキノキリンソウ(深山秋麒麟草Woundwort Solidago vigaurea ver. leiocarpa)は日本、北アジア原産の双子葉、多年生、草本です。ミヤマアキノキリンソウの花色は黄色で、散房状です。ミヤマアキノキリンソウの花はキク科特有の周辺部の舌状花と中心部の筒状花からなります。ミヤマアキノキリンソウは秋に種子を付けます。ミヤマアキノキリンソウの黄色く明るい花は秋の高山を華やかに飾ります。
這松ハイマツ
夏に乗鞍岳山麓を歩いていると、不肖が池近くのハイマツが見事でした。マツ科マツ属ハイマツ(這松Siberian dwarf pine Pinus pumila)は日本やシベリアの高山や寒冷地が原産の裸子植物、常緑、灌木です。ハイマツは成長しても樹高1〜2mで、生育場所を変えながら地を這うように成長します。ハイマツの葉はゴヨウマツ(五葉松)と同じ五葉の針葉で、高山帯の氷雪の中でも光合成を行っています。ハイマツは初夏から夏に雌雄同株の赤色の雄花と雌花を付ます。ハイマツは花期後、松ぼっくり状の3〜4cm程の球果を付けます。ハイマツの寿命は長く、300年〜1000年とも言われています。ハイマツをハイマツ写真、ハイマツ観察地図、ハイマツ情報でお楽しみ下さい。

稚児車チングルマ
バラ科チングルマ属チングルマ(珍車、稚児車Sieversia pentapetala)は日本の高山(中部以北、北海道)樺太、カムチャッカアリューシャン列島が原産の双子葉、落葉、小低木です。チングルマは高さ10p程しかありませんが、木本です。チングルマの葉は羽状複葉です。チングルマの花はバラ科特有の離弁花で、がく片5、花弁5、雄蕊、雌蕊多数です。チングルマの花色は白色で、花期は初夏から夏です。高山の花畑を飾るチングルマの花と実は登山客に人気があります。チングルマの白い花と稚児車の様な涼し気な実は高山花散歩の楽しみです。チングルマをチングルマ花写真、チングルマ実写真、チングルマ花観察地図、チングルマ花実情報でお楽しみ下さい。
苔桃コケモモ
初秋に乗鞍大黒岳を花散歩していると、赤色の可愛らしいコケモモの実が稔っていました。ツツジ科スノキ属コケモモ(苔桃Cowberry Vaccinium vitis-idaea 他)は、日本など北半球の高原が原産の双子葉、常緑、広葉樹、小低木です。コケモモの花はツツジ科特有の花でがく片4、内花被片釣鐘状先端4裂、雌蕊1、雄蕊8です。コケモモの花は白色(薄紅色)で釣鐘状で可愛らしいです。コケモモは花期後赤色の球形の実を付けます。コケモモの実は栄養やビタミンが豊富で、世界中でジャムなどに利用されています。またコケモモは薬用、漢方、生薬としても利用されています。コケモモをコケモモ花実写真、コケモモ花実観察地図、コケモモ花実情報でお楽しみ下さい。
岩爪草イワツメクサ
夏に乗鞍富士見岳を歩いていると、イワツメクサの白色の花が観察できました。ナデシコ科ハコベ属イワツメクサ(岩爪草Starwort Stellaria nipponica)は日本、中国の高山帯が原産の双子葉、多年生、草本です。イワツメクサの花はナデシコ科特有の5弁の花で、がく片5、花弁5、雄蕊10、花柱3です。イワツメクサの花は花弁に切れ込みがあるので、花弁は10に見えます。イワツメクサは花期後実(刮ハ)を付けます。イワツメクサの白色の可愛らしい花は、高山の砂礫地を飾ります。イワツメクサをイワツメクサ花写真、イワツメクサ花観察地図、イワツメクサ花情報でお楽しみ下さい。

車百合クルマユリ
夏に八ヶ岳山麓の麦草峠を歩いていると、オレンジ色の可愛らしいクルマユリの花が咲いていました。ユリ科ユリ属クルマユリ(車百合Wheel Lily Lilium medeoloides)は日本など東アジア寒冷地が原産の単子葉、多年生、草本です。クルマユリは冬を鱗茎で過ごし、初夏に輪生の葉を付け、夏に高さ30cm〜100cm程の花茎を伸ばし花茎の上部に数個の花被片が反り返った紅色、オレンジ色の花を咲かせます。クルマユリの花はユリ科特有の筒状花で、花被片6、雌蕊1、雄蕊6です。夏山の草原を明るく飾るクルマユリの花は、高山植物の女王的存在です。高山の草原に咲く可愛らしいクルマユリは、夏山散歩の楽しみです。

吾亦紅ワレモコウ
夏に白馬唐松岳山麓の稜線を花散歩していると、ワレモコウの花が咲いていました。バラ科ワレモコウ属ワレモコウ(吾亦紅Great Burnet Sanguisorba officinalis)はユーラシア大陸の寒冷地原産の双子葉、多年生、草本です。ワレモコウは寒冷な高原を好み、秋に赤紫色の穂状の花を咲かせるのが特徴です。ワレモコウは初夏から夏に地下茎から互生の羽状複葉の根生葉を茂らせ、夏〜秋に1m程の花茎を伸ばし花茎の先に円形、長円形の赤紫色の穂状の花を咲かせます。ワレモコウの花はがく片4、花弁は無く、花柱細長、雄蕊4です。ワレモコウの花はガーネットのような美しさで、世界中から愛されています。
松虫草マツムシソウ
初秋に白馬八方尾根を歩いていると、マツムシソウの涼しげな花が観察できました。マツムシソウ科マツムシソウ属マツムシソウ(松虫草Japanese Scabiosa Scabiosa japonica 他)は日本が原産の双子葉、一年生(多年生)、草本です。マツムシソウは成長すると10〜80cm程で、紫色のキクに似た頭状花序の花を付けます。マツムシソウは主に種子で増え、夏に直線状に茎を伸ばし、対生で羽状の葉を茂らせます。マツムシソウは夏から秋に紫色の頭状花序の花を付けます。マツムシソウの花はキク科に似た頭状花序の花で、総苞片葉状で、花弁筒状5裂、雌蕊長、雄蕊2〜4です。マツムシソウは花期後実(痩果)を付けます。マツムシソウは園芸、観賞用、薬草、生薬としても利用されます。マツムシソウの涼しげな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。
白馬白馬山麓花散歩
長野県白馬村は北アルプス白馬三山や、五竜岳の山麓に広がる景観の美しい村です。今日は白馬村にある白馬山麓の花散歩を写真、花写真、地図、交通アクセスで案内いたします。白馬山麓の白馬村は、近年1年中自然と親しめるエリアとして世界中から注目を浴びている地域です。四季の花が美しい、白馬山麓の花散歩をお楽しみください。
梓川河童橋花散歩
長野県松本市にある河童橋は北アルプスの山麓、清流梓川に架かる釣り橋です。河童橋のある上高地は標高1500mの高原にあり、河童橋からの穂高連峰の眺めは素晴らしいです。また北アルプス山麓にある河童橋周辺を花散歩すると、高山植物や山の花、野生生物に出会うことができます。上高地河童橋周辺の植物と花、野生生物を写真と交通アクセス地図、河童橋周辺に咲く花で案内します。
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志賀高原長池の自然と植物
長野県にある志賀高原は豊かな自然に恵まれ、一年中楽しめる静かなリゾートエリアです。冬には冬季長野オリンピックの会場にもなり、パウダースノーで知られた広大なスキーエリアで11月から6月までスキーを楽しむことができます。また夏には避暑地として、知られています。今日は志賀高原の中ほどにある、「長池の自然と植物」を写真と地図、長池情報で案内いたします。
下野草シモツケソウ
夏に白馬八方尾根を歩いていると、薄紅色のシモツケソウの花が観察できました。バラ科シモツケソウ属シモツケソウ(下野草Japanese meadowsweet Filipendula multijuga)は日本の高原が原産の高さ20cm〜1m程の双子葉、多年生、草本です。シモツケソウは主に種子で増え、初夏に対生、5裂した羽状複葉の鋸葉のある葉を付け、夏から秋に枝先に多数の花を散房花序に付けます。シモツケソウの花はバラ科特有の花で、直径4〜5o程度の小さなもので、雄蕊が長いのが特徴です。シモツケソウの花はがく片4〜5、花弁3〜5、雄蕊多数です。シモツケソウの可愛らしい花は夏から秋の山野を美しく飾ります。シモツケソウをシモツケソウ花写真、シモツケソウ花観察地図、シモツケソウ花情報でお楽しみ下さい。

七竈ナナカマド
夏の終わりに白馬スキージャンプ台を花散歩していると、スキージャンプ台を背景にナナカマドの実が稔っているのが観察できました。バラ科ナナカマド属ナナカマド(七竈Japanese Rowan Sorbus commixta)は日本サハリンなど東アジアの寒冷地原産の双子葉、落葉、高木です。ナナカマドは寒冷な環境を好み、秋に赤色の美しい実を付け葉が赤く紅葉するのが特徴です。ナナカマドは成長すると樹高10m近くなります。ナナカマドは初夏に、奇数羽状複葉を枝先に付け、枝先に散房状の白い花を多数咲かせます。ナナカマドの花はバラ科特有の花でガク片5枚、花弁5枚、雌蕊は複数が融合、柱頭は3〜5裂、雄蕊20です。ナナカマドは秋に赤い実を稔らせ葉は赤く紅葉します。ナナカマドの実と紅葉は美しく、世界中から愛されています。

高山植物八方池高山植物
八方池は北アルプス唐松岳(標高2696m)の八方尾根にある天上の眺めの素晴らしい池です。八方池の標高は2060mで八方池からは白馬三山の白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳を望むことができます。また八方池周辺には高山植物の花畑も広がり植物観察にも最適な場所です。八方池へはゴンドラとリフトで八方池山荘(標高1830m地点)まで行くことができます。八方池へは標高差230m、約90分の道のりを歩けば着くことができます。しかし八方池は高山地帯で、標高2060mあります。天候の急変や降雪、落雷には充分気をつけてください。八方池周辺の花畑の高山植物を写真と地図、交通アクセス、八方池散策情報で案内いたします。

乗鞍岳は中部山岳地帯、北アルプスの山です。乗鞍岳は標高3026mを有する剣ヶ峰を主峰とする23峰からなります。今日は山麓、畳平(標高2700m)付近の植物を写真で紹介いたします。畳平の花畑には高山植物の女王コマクサの花を始めとする、高山植物がたくさん成育しています。乗鞍の山麓畳平へは夏季バス路線も開設され、一般の観光客でも比較的気軽に行くことができます。しかし乗鞍畳平は高山地帯で、標高2700mあります。天候の急変や降雪、落雷には充分気をつけてください。乗鞍畳平の花畑の高山植物を写真と地図、交通アクセス、乗鞍畳平散策情報で案内しましょう。
当薬竜胆トウヤクリンドウ
夏に乗鞍富士見から下っていていると、トウヤクリンドウの花が観察できました。リンドウ科リンドウ属トウヤクリンドウ(当薬竜胆Gentiana algida)は日本などユーラシア大陸、北アメリカが原産の双子葉、多年生、草本です。トウヤクリンドウは、主に種子、根茎で増えます。トウヤクリンドウは、薬草、漢方薬として知られています。トウヤクリンドウは冬を根茎で過ごし、初夏に茎を直立させ、対生の披針形の葉を茂らせます。トウヤクリンドウは夏の終わりから秋に茎先に先端が5裂した花を咲かせます。トウヤクリンドウの花はリンドウ属特有の花で、蕾は螺旋に巻いた筒状長楕円形で、開くと五星形です。雄蕊5、雌蕊1(柱頭2裂)です。トウヤクリンドウは花期後、実を付けます。
釣鐘人参ツリガネニンジン
夏に白馬八方尾根を歩いていると、形の良いツリガネニンジンの花が観察できました。キキョウ科ツリガネニンジン属ツリガネニンジン(釣鐘人参Japanese lady bell Adenophora triphylla 他)は日本など東アジア原産の双子葉、多年生、草本です。ツリガネニンジンは成長すると50〜150cm程で紫色の筒状(釣鐘)の花を付けます。ツリガネニンジンは主に種子で増え、初夏から夏に直線状に茎を伸ばし、輪生の葉(3〜6)を茂らせます。ツリガネニンジンは夏から秋に紫色の釣鐘状の花を輪生に付けます。ツリガネニンジンの花はキキョウ科特有の筒状の合弁花で、がく片5裂、花弁筒状5裂、雌蕊長く先端3裂です。ツリガネニンジンは花期後実(さく果)を付けます。ツリガネニンジンは食用、薬草、生薬、中医薬としても利用されます。ツリガネニンジンの釣鐘状の涼しげな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

高山八方尾根花散歩2
八方尾根は北アルプス唐松岳(標高2696m)の稜線にある眺めの良い尾根です。八方尾根からは白馬村の街並みや白馬三山の白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳を望むことができます。また八方尾根周辺には高山植物の花畑も広がり植物観察にも最適な場所です。八方尾根へは山の初心者でもゴンドラとリフトで気軽に行くことができます。八方尾根花散歩2では八方池山荘(標高約1830m)付近から八方池(標高2060m)付近の植物を写真と地図で案内いたします。八方尾根付近は亜高山地帯、高山帯ですので、天候の急変や降雪、落雷には充分気をつけてください。八方尾根周辺の花畑の花散歩を写真と地図、交通アクセス、八方尾根散策情報で案内いたします。
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山苧環ヤマオダマキ
夏に八ヶ岳山麓の麦草峠を歩いていると、薄黄色のヤマオダマキの花が観察できました。キンポウゲ科オダマキ属ヤマオダマキ(山苧環 Columbine Aquilegia buergeriana 他)は日本が原産の双子葉、多年生、草本です。ヤマオダマキは成長すると30〜70cm程で黄色(紫色)の透明感のある花を付けます。ヤマオダマキは冬根茎で過ごし、初夏から夏に茎を伸ばし、2回3出複葉の葉を茂らせます。ヤマオダマキは夏から秋に黄色の花を付けます。ヤマオダマキの花はキンポウゲ科特有の花で、がく片5、花弁5、心皮5、雄蕊多数でできています。ヤマオダマキは花期後5室の袋果を付けます。ヤマオダマキは観賞用としても利用されます。ヤマオダマキの透明感のある爽やかな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

日光黄萱ニッコウキスゲ
夏に車山高原を花散歩していると、ニッコウキスゲの花が観察できました。ユリ科ワスレグサ属ニッコウキスゲ(日光黄萱Nikkokisuge Hemerocallis esculenta)は日本など東アジアが原産の単子葉、多年生、草本です。ニッコウキスゲはゼンテイカとも呼ばれ高原に夏を告げる花として親しまれています。ニッコウキスゲは主に株分け、種子で増えます。ニッコウキスゲは地下茎(根茎)で冬を過ごし、初夏に細長い根出葉を叢生し、線状の細長い葉を2列に並んで付けます。夏に葉心から1本の花茎(高さ60〜80cm)を直立し、上部は2分岐し各先端に3〜4個の黄色(黄橙色)の花を総状に付けます。ニッコウキスゲの花はユリ科特有の花で、ラッパ状(筒状で先端は開き6裂)です。ニッコウキスゲの花は花被片6、雄蕊6、雌蕊1、子房3室です。ニッコウキスゲは花期後、さく果を付けます。
糊空木ノリウツギ
夏に信州長野白樺湖畔を花散歩していると、ノリウツギの花が白樺湖を背景に咲いていました。アジサイ科アジサイ属ノリウツギ(糊空木Hydrangea paniculata他)は東アジア原産の双子葉、落葉、低木です。ノリウツギは成長すると高さ2m〜5mになります。ノリウツギは春から初夏に卵形、楕円形の対生の葉を茂らせ、夏に枝先に白色の円錐状の両性花と装飾花を付けます。ノリウツギの花は白色で、両性花は花弁が5で雌蕊3裂、雄蕊10です。ノリウツギの装飾花はがく片4〜5、花弁4〜5です。ノリウツギはシーボルトが日本など東アジア固有の植物として紹介しました。ノリウツギの花は涼しげで、夏の高原の花散歩に最適な花です。

山母子ヤマハハコ
夏に信州長野上高地梓川畔を花散歩していると、ヤマハハコの花が梓川の清流を背景に咲いていました。キク科ヤマハハコ属ヤマハハコ(山母子 Pearly Everlasting Anaphalis margaritacea)は日本などユーラシア、北アメリカが原産の双子葉、多年生、草本です。ヤマハハコの茎は白い綿毛で覆われ、白いヴェールを被ったような白く美しい植物です。ヤマハハコは日当たりの良い山地の草原や水辺に生え、初夏から夏に白い綿毛に覆われた茎に披針形の葉を互生に付け、夏に白い総苞片に覆われた黄色い頭花(管状花)を散房状に付けます。ヤマハハコの花はキク科特有の花で、管状花(筒状花)だけからできています。ヤマハハコの白く真珠のように輝く花は、世界中で愛されています。ヤマハハコの白く可愛いらしい花は、夏の花散歩の楽しみです。

靫草ウツボグサ
夏に上高地を花散歩していると、ウツボグサの花が梓川を背景に咲いているのが観察できました。シソ科ウツボグサ属ウツボグサ(靫草、空穂草Heal-all Prunella vulgaris 他)は日本など北半球が原産の双子葉、多年生、草本です。ウツボグサは成長すると20〜30cm程で紫色の穂状の花を付けます。ウツボグサは主に種子で増え、初夏から夏に匍匐茎を伸ばし、対生の葉を茂らせます。ウツボグサは夏から秋に紫色の穂状の花を付けます。ウツボグサの花はシソ科特有の花で、がく片2裂、花弁筒状5裂(上唇2が合着、下唇3裂)、雄蕊4でできています。ウツボグサは花期後実を付けます。ウツボグサは薬草、生薬、中医薬としても利用されます。ウツボグサの穂状のユニークな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。

胡麻菜ゴマナ
夏に信州長野志賀高原木戸池畔を花散歩していると、ゴマナの花が木戸池を背景に咲いていました。キク科シオン属ゴマナ(胡麻菜Aster glehnii var. hondoensis他)は日本など東アジア北部、高原が原産の双子葉、多年生、草本です。ゴマナは白色の頭状花序の花を散房状に付け100〜150cmになります。ゴマナは冬は横に広がる根茎で過ごし、初夏から夏に茎を伸ばし、互生長楕円形のざらつく葉を茂らせます。ゴマナは夏から秋に白色の頭状花序の花を散房状に付けます。ゴマナの花はキク科特有の花で、白色の舌状花と黄色い管状花でできています。ゴマナは花期後痩果を付けます。ゴマナは食用、としても利用されます。ゴマナの素朴で爽やかな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。
九蓋草クガイソウ
夏の終わりに標高1500mの上高地を花散歩していると、クガイソウの花が咲いていました。オオバコ科クガイソウ属クガイソウ(九蓋草Herb Weiling Ascitesgrass Veronicastrum sibiricum)は日本など東アジア北部が原産の双子葉、多年生、草本です。クガイソウは穂状の総状花序の花が美しく成長すると80〜150cmになります。クガイソウは冬はひげ根に覆われた根茎で過ごし、初夏から夏に円形の直立する茎を伸ばし、4〜8枚の輪生の葉を茂らせます。クガイソウは夏から秋に長さ10〜25cm程の円錐状の総状花序の薄紫色、白色の花を多数開花させます。クガイソウの花はクガイソウ属特有の花で、花冠は筒状で先が4裂し、雄蕊は2本です。クガイソウは花期後刮ハを付けます。クガイソウの涼しげな花は、夏から秋の花散歩の楽しみです。
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鳥兜トリカブト
夏に上高地梓川に架かる河童橋付近を花散歩していると、トリカブト(ヤチトリカブト)の花が河童橋を背景に咲いていました。キンポウゲ科トリカブト属(鳥兜Monkushood Aconitum)は日本などユーラシア大陸が原産の双子葉、多年生、草本です。トリカブト属の植物は、世界中で250種以上が知られています。トリカブトは、主に種子、根塊で増えます。トリカブトは毒草として有名ですが、青紫色の花は美しく、レイジンソウ(伶人草)と呼ばれている種類もあります。トリカブトは冬を根塊で過ごし、春から初夏に茎を直立させ、互生の切れ込みのある葉を茂らせます。トリカブトは夏に茎先、葉脇に青紫色の烏帽子に似た花を咲かせます。トリカブトの花はキンポウゲ科特有の花で、青紫色(青色、紫色)の花でがく片5、花弁2、雄蕊多数、雌蕊3〜5です。トリカブトは花期後、実を付けます。
田村草タムラソウ
初秋に上高地田代湿原(標高約1500m)を花散歩していると、タムラソウの花が咲いていました。キク科タムラソウ属タムラソウ(田村草Plumeless saw-wort Serratula coronata 他)は日本などユーラシア大陸が原産の双子葉、多年生、草本です。タムラソウは成長すると70〜150cm程で、紫色のアザミに似た棘の無い花を咲かせます。タムラソウは主に種子で増えます。タムラソウの茎は直立し、葉は羽状で全裂しています。タムラソウは夏の終わりから秋に花茎を伸ばし、花茎の先にアザミの花に似た頭状花序の花を咲かせます。タムラソウの花は赤紫色で、キク科特有の頭状花序の花で筒状花のみでできています。タムラソウは花期後実(痩果)を付けます。タムラソウは秋の高原の花で薬草、漢方薬としても利用されます。タムラソウの赤紫色の優しげな花は、秋の高原の花散歩の楽しみです。

鋸草ノコギリソウ
夏に上高地ウエストン碑(標高約1500m)を花散歩していると、白色のノコギリソウがアルプスの山を背景に咲いていました。キク科ノコギリソウ属ノコギリソウ(鋸草Chinese yarrow Achillea alpina)は日本などユーラシア、北アメリカ大陸が原産の双子葉、多年生、草本です。ノコギリソウは、高地や寒冷地に生育するキク科の植物で、主に種子、宿根で増えます。ノコギリソウは世界中で、薬草や漢方薬として利用されています。ノコギリソウは宿根で冬を過ごし、鋸歯のある葉を茂らせ夏に高さ50〜100cm程の花茎を伸ばします。ノコギリソウは夏に花茎の先に散房状の頭花(白色、薄紅、赤色)を付けます。ノコギリソウの花はキク科特有の花で、舌状花と管状花で出来ています。ノコギリソウは花期後、痩果を付けます。

高山八方尾根花散歩1
八方尾根は北アルプス唐松岳(標高2696m)の稜線にある眺めの良い尾根です。八方尾根からは白馬村の街並みや白馬三山の白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳を望むことができます。また八方尾根周辺には高山植物の花畑も広がり植物観察にも最適な場所です。八方尾根へは山の初心者でもゴンドラとリフトで気軽に行くことができます。八方尾根花散歩1ではゴンドラ兎平駅(標高約1400m)から八方池山荘(標高約1830m)付近の植物を写真と地図で案内いたします。八方尾根付近は亜高山地帯、高山帯ですので、天候の急変や降雪、落雷には充分気をつけてください。

四葉鵯ヨツバヒヨドリ
夏に志賀高原長池(標高約1620m)を花散歩していると、ヨツバヒヨドリの花が咲いていました。キク科ヒヨドリバナ属ヨツバヒヨドリ(四葉鵯Fortune Bogorchid Eupatorium chinense)は日本など東アジアが原産の高さ80cm〜100cm程の双子葉、多年生、草本です。ヨツバヒヨドリは冬を根茎で過ごし、初夏に輪生の4枚(3〜5)程の葉を付け、夏に頭状花序の薄紫色、白色の花を咲かせます。ヨツバヒヨドリの花はヒヨドリバナ属特有の管状花で、散房状に多数付けます。ヨツバヒヨドリの管状花は花弁5裂、雌蕊1、雄蕊5です。ヨツバヒヨドリは薬草、漢方薬としても利用されています。

反魂草ハンゴンソウ
夏に志賀高原長池(標高約1620m)を花散歩していると、黄色のハンゴンソウの花にミツバチが止まっていました。キク科キオン属ハンゴンソウ(反魂草Senecio cannabifolius)は日本や東アジアが原産の双子葉、多年生、草本です。ハンゴンソウは日本では北海道、本州の高原に分布します。ハンゴンソウは高原の水辺や湿地で高さ2m程に成長し、春から初夏に3〜7の切れ込みのある葉を茂らせます。ハンゴンソウは夏に花茎を伸ばし、直径2cm程の黄色い頭状花を散房状に多数咲かせます。ハンゴンソウの花はキク科特有の頭状花で、舌状花は5〜7です。ハンゴンソウの花は周辺部の黄色い雌性の舌状花(5〜7)と中心部の黄色い両性の筒状花からなります。
柳蘭ヤナギラン
夏に焼額山山麓を花散歩していると、ピンク色のヤナギランの花が見頃でした。夏から秋の高原に揺れるヤナギランの花は山高原散歩の楽しみです。アカバナ科ヤナギランは北アメリカ、ヨーロッパ、アジアに広く分布する植物です。日本ではヤナギランは北海道、本州の亜高山帯から山地に分布します。夏の高原に涼しげに揺れるヤナギランの赤(薄紫)色の上品な花は人気が高い花です。

気軽な山の花散歩乗鞍畳平花散歩
乗鞍岳は中部山岳地帯、北アルプスの山です。乗鞍岳は標高3026mを有する剣ヶ峰を主峰とする23峰からなります。乗鞍岳の山麓には畳平(標高2700m)があり、高山植物の花畑が広がっています。畳平には夏季バス路線も開設され、一般の観光客でも比較的気軽に行くことができます。しかし畳平は高山地帯で、標高2700mあります。天候の急変や降雪、落雷には充分気をつけてください。乗鞍岳畳平の高山植物を写真と交通アクセス地図、乗鞍岳畳平見学資料で案内しましょう。
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上高地上高地花図鑑
長野県松本市にある上高地は、北アルプスの山麓の梓川河畔に広がる世界的に知られた景勝地です。上高地は亜寒帯にあり、冬は氷雪に閉ざされた地域です。初夏から秋にかけて上高地では、山の花や高山植物が一斉に開花します。短い夏に花開く上高地の花々は、華やかで可憐です。上高地に咲く花と植物を写真と花観察地図、上高地花情報で案内いたします。皆様も上高地花図鑑を片手に、上高地散策を楽しみましょう。

高原の花車山高原植物と花
長野県茅野市と諏訪市の間にある車山は標高1925mで霧ヶ峰の最高峰です。車山山麓の車山高原はなだらかで、広々とした草原が広がっています。車山高原は夏はハイキング、冬はスキーリゾートととして人気の場所です。夏に車山高原を花散歩すると、高山植物や山の花に出会うことができます。車山高原周辺の植物と花を写真と交通アクセス地図、車山高原周辺に咲く花で案内します。
手軽な夏山富士見岳花登山
乗鞍岳富士見岳は中部山岳地帯、北アルプスの山です。乗鞍岳は標高3026mを有する剣ヶ峰を主峰とする23峰からなります。今日は乗鞍23峰の一つ標高2817mの富士見岳を花登山してみましょう。乗鞍富士見岳の山麓、畳平(標高2700m)から乗鞍富士見岳にかけては、高山植物の女王コマクサの花を始めとする、高山植物の花畑が広がっています。乗鞍富士見岳の山麓畳平へは夏季バス路線も開設され、一般の観光客でも比較的気軽に行くことができます。しかし乗鞍富士見岳は高山地帯で、標高2817mあります。天候の急変や降雪、落雷には充分気をつけてください。乗鞍富士見岳の花登山の様子と乗鞍富士見岳周辺の高山植物を写真と交通アクセス地図、乗鞍富士見岳登山情報で案内しましょう。

高原の植物志賀高原大沼池の自然と植物
信州(長野県)にある志賀高原は四季を通して、豊かな自然が素晴らしく世界的にも有名な保養地です。特に1998年に行われた冬季長野オリンピックではアルペンスキーとスノーボードの会場にもなりました。夏から秋には高山植物とたくさんの湖沼の散策を楽しむことができます。今日は神秘的な青い湖面が美しい、志賀高原大沼池の自然と植物を写真と地図で紹介しましょう。

山と花蝶の旅白馬山麓のチョウと花
白馬山麓にも百花繚乱の初夏がやってきました。いま白馬山麓付近は新緑と雪の山々、雪型といわれる山腹の融雪模様が見事です。高山地帯はまだ白く輝く雪に覆われています。今日は長野白馬村付近からJR大糸線沿線の山々の山麓の花とチョウを紹介いたします。

峠の花麦草峠植物と花
長野県茅野市と佐久穂町の間にあるにある麦草峠は標高2120mの峠です。麦草峠はメルヘン街道と呼ばれる国道299号線にありますが、気が付かずに通り過ぎてしまう方も多い峠です。麦草峠付近を国道から少し外れて花散歩すると、麦草ヒュッテや白駒の池など素敵な散歩道がたくさん見つかります。麦草峠周辺の植物と花を写真と交通アクセス地図、麦草峠周辺に咲く花で案内しましょう。
長野信州の花図鑑の写真を楽しんでもらえたでしょうか?長野信州の花図鑑の花写真は、すべて現地取材で撮影したものです。1枚でも気に入った長野信州の花図鑑の花写真があれば、光栄です。長野信州の花図鑑のページはこれから、充実してゆきますので、楽しみにしてください。長野信州の花図鑑の写真と地図を片手に、皆様も長野信州の花散歩を楽しんでください。
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